雪えくぼ
ここんところ連続で手を出している蜂谷涼さんの新作。立場の異なる女性の連ない模様を描く連作。日清戦争から日露戦争にかけての時代の東京と北海道を舞台とするのはこれまで読んだ蜂谷涼さんと同様。4つの作品が収録されており実は4つ目の「名残闇」がそれまでの三つの作品を含めた全体の終着点になっており。僕は鈍感なのでこの作品を読むまで気がつかなかったが気がつく人は気がつきながら読むのかな。一見無関係に見える短編連作が実は一本の糸でつながっていると言うのは先日読んだ”てけれっつのぱ”*1もそうだったが本作品のほうがよりその趣向が有効になっていると思う。初期の作品にまだ未読が残っているので順番に手を出していこう。