１４階段〜検証　新潟少女９年２ヶ月監禁事件

posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.21

窪田順生著
小学館 (2006.4)
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　２０００年１月に発覚した柏崎市の少女監禁事件を追ったレポート。事件の内容やそのときの新潟県警の対応のまずさ（少女保護の第一報を聞きながら県警本部長が温泉で接待マージャンに興じていたなど）当時インパクトを与えた事件。事件当時著者はフライデーの取材記者として現地に入り一緒に暮らしていながら９年間少女監禁の事実に気づいていなかったとされる容疑者の母親へのインタビューを実現した方。フライデーを辞しこの事件からもいったん離れるがこの事件の裁判や判決の報道に触れるにつれ改めてこの事件への取材を思いつき再度母親との接触を試みる。
　母親へのインタビューの中で容疑者と母親、すでに故人となった父親との関係が少しずつ明らかになっていく。力作だし興味深いレポートでおそらくこの著者しか書けない本だと思うが最後に導かれた結論が唯一正しい結論とは言い切れないと思う。暴走とか思い込みが強すぎるとまで言わないがそこまではっきり断言してしまって大丈夫か。
　と言いながらも著者が母親と話をしそれを書いてくれたからこそこの事件の異常性がよりはっきりしたと思う。