世田谷一家殺人事件〜侵入者たちの告白

世田谷一家殺人事件
斉藤 寅著
草思社 (2006.6)
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ISBN:4794215029
価格:\1,470
 2000年12月世田谷の宮澤さん一家が惨殺された事件。指紋や大量の遺留品が残されており早期解決が見込まれていたにもかかわらず現在に至るまで解決を見ず迷宮入りも囁かれている。
 本書はこの世田谷事件だけではなく他の残虐事件と同様外国人グループ(クリミナル・グループ)の犯行によるものと結論付けている。
結論についてとやかく言うつもりはさらさら無いが、つかんでいる情報は可能な限り警察にも通報し(もちろん見返りとして警察からの情報も得ている)ているにもかかわらず結局犯人検挙につながらない原因を警察の縦割り組織にあると見ている。それも正しいんだろうしいいんだけど、どうも文章の合間合間に”俺はこれだけ調べているのに警察は何をやっているんだ”という論調が感じられる。それも単なる警察批判ではなく自分の手柄自慢のように見えてしまう。もちろん警察ではなく一取材者の限界があるから物証ではなく事件関係者(と思われる人たちの)証言(一部は匿名9に限られているところにもこの本の限界を感じる。せっかくいい調査をしたのだからもっと読まれやすい文章を書くことは出来なかったのだろうか。