二日続けての訃報(もう勘弁してほしい)

コメディアンの岡八朗さん死去 吉本新喜劇、67歳
 「奥目の八ちゃん」の愛称で親しまれたコメディアンの岡八朗(おか・はちろう、本名・市岡輝夫=いちおか・てるお)さんが26日午前5時20分、肺炎による呼吸器不全のため兵庫県尼崎市内の病院で死去した。67歳。兵庫県出身。(中略)
 1989年、吉本新喜劇の再編成に伴い、テレビ、商業演劇など同喜劇以外にも多く出演、幅広く親しまれた。(後略)

 良くマンネリの象徴のように言われる吉本新喜劇だが実は時代によって出てくる役者さんも演じられる劇の内容も異なる。吉本ギャグ百連発ビデオのヒットと”新喜劇やめよかな”キャンペーンの後で行われた1989年の吉本新喜劇の再編成の前後でもやはり大きく異なる。今の新喜劇でがんばっている人たちにはまことに申し訳ないが僕にとっても新喜劇は70年代からこの1989年の再編成前まで。花紀京木村進船場太郎、平参平や山田スミ子らとともに岡八郎(2003年に八朗に改名していたそうだが僕にとってやはりこの表記のイメージが強い)が活躍していた。このころの新喜劇と以降の新喜劇の大きな違いは泪の要素の有無だと思う。もの凄く分かりやすいありがちで恥ずかしくなるくらい臭い脚本だがついほろりと来る要素が当時の新喜劇にはまだあった。ちょっとしんみりした舞台に気合いを入れ又喜劇に戻すきっかけを演じることの多かったのが岡八郎だった。大学卒業後大阪を離れたので詳しく知らなかったので闘病生活と復活の舞台をテレビで見たときの衝撃は大きかった。一方で自分が見ていた新喜劇はやはりもう過去のものなんだなぁと思わされたものだった。きっと大阪では芸人さんの追悼コメントや故人の元気なころの映像がたくさん流されているんだろう。こういうときはいつも大阪にいない自分が恨めしい。故人の冥福をお祈りいたします。