座頭市と用心棒

座頭市と用心棒 [DVD]

座頭市と用心棒 [DVD]

 日本映画専門チャンネルで拝見。3ヶ月続いた”監督岡本喜八の世界”もこれで終了。監督作品38作の内36作本を放映、”日本のいちばん長い日”は夏の戦争映画特集で放送されるようだが、僕が一番好きな”ジャズ大名”の放送予定がないのが残念。どうしてこれだけはずされたんだろうなぁ。まぁ愚痴はこれぐらいにして本作の感想を。
 タイトルから分かるとおり勝新太郎三船敏郎の競演作。座頭市シリーズの一本として撮られたものだが黒澤明の用心棒のオマージュ的要素もかなり強い。とは言え座頭市の体をなしていないかと決してそうではない。きちんとした座頭市作品。
二人の対決シーンはそう多くなくそれより二人が出会った村に隠された金のありかとそれを巡る対決に重きが置かれる。
 主役二人以外に目立っていたのが米倉斉加年と、岸田森嵐寛寿郎もいいんだけどやはりこの二人かな。最後にばたばたばたと対決シーンがあるんだけれどこの二人の最後は目立っていた。草野大悟寺田農の脇役らしい演技もよかった。主役二人の最後の対決が、二人を建てるためかある意味で中途半端になっていたのが残念。スター映画というのはいろいろ難しいですねと邪推させてしまう。勿論対決シーンの迫力は良かったんだけれども。あとヒロイン、若尾文子も良かったんだけどもう少し毒のある女性がもう一人ぐらいほしかったかも。