若手浪曲広小路亭

 いつもながらカテゴリー分けにはご勘弁を
前の桟敷席畳席*1にいたので気がつかなかったが、仲入りの際、後の椅子席を見ると結構な入り。平日昼間にもかかわらず40人を超えていたのではないかな。

 美穂子さんの掛川宿の話は以前、阿佐谷の浪花節&じゃずライブでも聞いた噺*2。以前も書いたが元々落語でも甚五郎話は好きなジャンルなのでまた聞けてうれしい。
 路子さんの国定忠治。勿論、国定忠治の名前と”赤城の山は今宵限り”の台詞ぐらいは知っているが逆に言うとこの二つしか知らなかったりする。今回はその外伝とでも言うべき忠治一家客分の円蔵親分の話だったが機会があれば忠治親分の噺も聞いてみたい。
 琴路さんの噺は、五十両という大金をすられたのか落としたのか、弁済するめども立たず桜の木で首をくくろうとすると・・・。こう書くとまるで文七元結のようだが全く別の噺。文七元結ほどお涙ちょうだいというわけではないがやはり”えぇ噺やなぁ”と感じ入る。花粉症か風邪の為かやや調子が悪そうだったがそれでもゲストベテランの味。先日の澤孝子さんの迫力とは少し異なるがぐっと聞き入らせる力を感じる。
 トリの鷹雄さん、先に上がった路子さんともゲストの琴路さん門下。どうしても調子が似てしまうのか通常の寄席では一門がそろうことは珍しいそう。(浪曲を聴く機会がこれまであまりないのでどこが似ていてどこが似ていないのか残念ながら僕には余りよく分からないが)柳生但馬守と放蕩の結果勘当された三男又十郎(後の宗冬)の再会の話。道場での申し合いという緊迫したシーンも仲介に入った大久保彦左衛門の狂言回し的役割がはまってついつい笑ってしまう。
 今日は若手の会だそうだが先に上がった路子さんもトリの鷹雄さんもとても若手とは思えない。芸歴がどれくらいか分からないが美穂子さんだけちょっと浮いた感じを受ける。語りの部分と節回しの部分の違いがはっきりしすぎて、”はいここからは節回しですよー”という切れ目を感じるのに対して、今日聞いた残りのお三方は、語りから節回しさらに語りへの移動がスムーズだったような気がした。残り三人が同じ一門でもあり、若さから来るモノなのか切れ目をはっきりさせる方がいいと美穂子さんが考えているのか残念ながら僕には判断がつかないが。

*1:T/Bをいただいたいわた乃隠居さんのBlogを読みなるほどと思ったので訂正させていただきます。とは言え厳密な区別がおまえについているのかと言われると妖しいままなんですけど

*2:http://d.hatena.ne.jp/chomo/20041112#1100271780