第3回講談探偵倶楽部 於 お江戸両国亭

相変わらずカテゴリーが変だがご勘弁
 上方講談師の旭堂南湖さんが漫画家川崎ゆきお*1原作の猟奇王をやると聞いて足を運ぶ。但し南湖さんはあくまでもゲストで今日の主催者は神田愛山先生。
開演15分前に会場に到着。客席最後列に私服姿の南湖さんが。プログラム一番最初に名前があったので余裕ですねと尋ねると、その前に前座さんが二人挙がるとか。よくよくプログラムを見ると小さな文字でお二人の名前が書かれていました。

 お二方ともいかにも前座さんというか教わったとおりにやってますよという感じ。

 有料ページのため中身を確認できていないのですがシリーズ化されている猟奇王の「便所バエの悲劇」*2がベースになっているのではないかと。マクラで、しもがかった下品な話でと前もって言い訳していたがそれでもやはり下品は下品。但し客が引いてしまうのではなくきちんと笑いにしていたところはさすが。

 前回の探偵講談倶楽部と同様結城昌治原作作品。マクラでサゲの解説をまず行う大胆な構成。その為途中で話の先が見えてしまう。おそらくそのままやったのではわかりにくいと言うことで先に説明したんだと思うが、わかりにくいと言うより無理のある話の構成。無理のある噺を聞かせるところは愛山先生の腕。

 以前、南湖さんの東京独演会”幻の南湖”で一度聞いた噺。その時よりもサゲがスムーズできれいになっているような気がする。

 客席の照明を落として高座側の明かりのみを残して演じられた。
 名前を少し変えているが明らかにまだ二つめでアル中だったころの愛山さんご自身をモデルにした”講談私小説”。どこまでが現実でどこからが創作なのかちょっと見当がつかないがその迫力はさすが堂に入ったモノ。残念ながら南湖さんとの競演の会ばかり聞いているがその度に一度独演会をじっくり聞きたいと思わせる。今日も同じように感じたので来年こそは是非。