受命 - chomoの日記

posted with 簡単リンクくん at 2006. 7.20

帚木蓬生著
角川書店 (2006.6)
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　年に一冊今年も出ました帚木蓬生氏の新作です。現代史、医療問題、中高年の恋愛といくつかのテーマを持つ氏ですが本作は医者を媒介者にした現代がテーマ。舞台は今一番注目を集めている北朝鮮。脱北者の支援にNPO団体の医者が活躍しているニュースがベースにあると思われる。出版社サイトに掲載された氏のインタビューによると*1団体パックツアーとはいえ北朝鮮訪問の経験があるそうで何もないようで常に誰かが見守っている監視国家の様子はリアリティがある。
で、かの国での医療ミステリーか脱北者支援がらみサスペンスかと思って読み進めていくと最後にどでかい計画が。この計画がえらくどえらい計画なんだが事前に綿密に計画が詰められまたシミュレーションも万全だったようで途中から参加した本作の主人公の動きもこの上なくスムーズ。（主人公たちの計画参加が事前からの既定路線として綿密にシミュレーションされていたとはいえ）ちょっとあっけなさ過ぎやしませんかと。いや面白く一気に読ませていただいたのですがちょっとご都合主義過ぎる気が。

*1:http://www.kadokawa.co.jp/sp/200606-01/index02.html