女教皇ヨハンナ - chomoの日記

posted with 簡単リンクくん at 2006. 7. 4

ドナ・Ｗ．クロス著 / 阪田由美子訳
草思社 (2005.10)
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　暗黒の中世、長いキリスト教の歴史上教皇の座に着いた唯一の女性ヨハンナを追う伝記小説。但しローマカソリックの公式な記録から彼女の存在は抹殺されている。但し女性と言っても本人が女性であることを隠して生きていたので女性であることを前提に教皇に選出されたわけではない。
７年にもわたるリサーチの上で書かれたものだそうだがあくまでも小説。どこまでがフィクションでどこからがノンフィクションなのか中世キリスト教史に関する知識がまったく無いので僕には判断が出来ません。女教皇の存在を明らかにするための謎解きミステリーではなく確かに存在した女性の一生を追う伝記小説。教皇選出をめぐる陰謀。フランク帝国やサラセン帝国とローマとの関係。この時代における男尊女卑の考え方などなかなか興味深い。また小説としても男女の恋愛模様もきちんと描かれておりエンターテインメント小説として面白く読ませてもらった。なんでも映画かも決定しているそうでどのような作品になるのか興味深い。