紅珊瑚の簪〜一文字屋お紅美事件帳
築山桂さんの新シリーズ第一作。江戸時代の大坂の小さな書店が舞台。分け合って母親とともに大坂を離れ江戸にいたお紅美が母親の死を機に大坂に戻ってきたところから話は始まる。
これまでの築山さんの作品同様、大坂の町を治める武士と町人豪商の対立と言うか駆け引きが軸となり本作ではそれに義賊の要素が付け加わる。
主人公のお紅美、前半は状況がきちんとつかめていないにもかかわらず(つかめていないからこそ)その一生懸命さが空回りして読んでいる側を少しいらいらさせたがそれもシリーズ第1作だからこそ。次回作以降はもう少し違った展開になるのでは。まぁお紅美に全容がわかっているわけではないのでまだまだいらいらさせられることも多そうですが。
と言うわけで今から次回作も楽しみ。