第66回不動院寄席

今回は怪談噺特集、と言うことで部屋の灯りを消して高座の両脇に建てられた日本の燭台に蝋燭をともしただけ。高座の脇と言っても客席から見ると少し離れていて演者の表情が見にくいのだが高座の上だと充分に暑いらしくてこれが限界か。

立川らく次 もう半分
実はこの噺余り好きではない。怪談噺としての怖さはあまり感じないのだが正直者の旦那を振り切って忘れ物の大金50両を自分の懐に入れてしまうかかぁがどうもだめ。

立川志ら乃 小猿七之助(発端)
 何でも家元もゲスト出演した神田伯龍独演会を見て強く影響を受けたそうでさっそく高座に。勿論怪談ではないが燭台の灯りに似合った噺だと思う。

立川こしら ヘンゼルとグレーテル
前の二人が割ときちんとした噺をした後、どんな噺をかけるのかと思っていたがいきなりいつものように雑談(と言う名のまくら)。この怪談特集僕は初めて足を運んだのだがこれで3年目。で、こしらさん三年間同じまくら(自らが体験した数少ない怖い噺)を通しているらしい。この辺りさすがはこしらさん。本編も演題通り童話をアレンジしたものだがようはあるだじゃれを思いついたのでそれを言いたかっただけ?それが許されるのもこしらさんの魅力か。

・お仲入り
立川志ら乃 創作怪談人斬り包丁〜発端
2ヶ月に一度開いている自分の会を中心に3年くらいかけて完成させたいという大作(予定)の怪談噺の発端。日本の怪談って因果応報というか怨念が次々と重なりながら話が進んでいくパターンも多いから、いい試みかも。発端にしては話が進みすぎというか詰め込みすぎの気もしたがこの後どういう形で続けていくのか気になる。

・大近況大会
ようは出演者3人による雑談。来月頭に開かれるNHKコンテストの予選。志ら乃さんは当然落語で出場だがこしらさんはなんとからぺったんずでエントリーしているそう。しかも個人の名前はこしらではなく前座名のらく平で。たしかにからぺったんずをやっていたのは前座時代だかららく平でも間違ってはいないけれど。昨今のお笑いブーム、落語は勿論漫才・コント部門も予選は厳しそうだが是非本戦出場の晴れ姿をテレビで見てみたい。

 らく次さん、志ら乃さんだいぶ以前の一門会で見て以来本当に久しぶりに見たが結構しっかりしていますね。次回(会場のお寺の都合で9月は残念ながら無し)10月も是非足を運びたい。