どぶ鼠作戦

 日本映画専門チャンネルにて拝見。独立愚連隊シリーズの続編とも言える作品との評も見かけた。確かに似ていると言えないこともないがやはり別物。
 敵の捕虜となった大尉(しかも師団長の息子)を奪還せよとの命を受けた特務隊が、敵特務隊と丁々発止を繰り返す。軍の命を受けながら軍の指揮下に入らず独自の動きをする特務隊。しかし独立愚連隊シリーズに比べると痛快さの面で少し劣るような気がする。これは独立愚連隊シリーズと比べて作品の質が劣ると言うことではない。単純に笑ってみるには本作の方が日本の軍部に対する監督の批判的な視点がより強く感じられる。勿論面白い面も多々ある。特務隊は佐藤允演じる”白虎”と呼ばれる隊長他、四名の隊員が選ばれるが中でも砂塚秀夫演じる忍術にこるという佐々木二等兵がいい。忍術を披露するシーンはそうたくさんあるわけではないが中でも村から脱出するために見張りの目をごまかすシーンは本当に面白かった。他にもミッキー・カーチス中丸忠雄天本英世など岡本喜八監督作品におなじみの面々が多数登場する。中でも中谷一郎のかっこよさはよかった。更に付け加えれば物わかりが良さそうで最後の最後でじつはもの凄く物わかりのよかった藤田進演じる正宗中尉はなんとも言えずかっこよかったなぁ