明治神宮の出現(ISBN:4642055851)

明治神宮の出現(歴史文化ライブラリー 185)
山口輝臣著

出版社 吉川弘文館
発売日 2005.02
価格  ¥ 1,785(¥ 1,700)
ISBN  4642055851

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 明治神宮と言えば例年初詣参拝客日本一を誇る日本有数の神社。本書はこの明治神宮についてまず序章で3つの質問を上げ、その答えを導くために筆を進めていく。3つの質問とは
1.なぜ明治神宮は作られたのか。
2.なぜ明治神宮は今あるあの場所に立てられたのか。
3.なぜ明治神宮には外苑と呼ばれる空間があるのか。
 まず、1について天皇がなくなれば必ず神社を作るわけではない。必ず作られるのは天皇陵すなわち天皇のお墓。僕も勘違いしていたのだがあそこにあるのはあくまでも神社であり明治天皇陵は京都にある。生前明治天皇自身がここに葬ってほしいとの意思表示があったそうでこちらは死後一月足らずで決定に至る。しかし明治神宮のほうははさまざまな議論の末その概略が決定するまでに約3年。内苑が完成するまでに約9年の年月を要している。さらに外苑にはさまざまな施設が併設されているが一番時間がかかった絵画館で壁画完成式典が催されたのは昭和11年明治天皇崩御から四半世紀以上の年月が流れていた。なぜそんなに時間がかかったのか、その間どのような議論がなされたのかそれを時系列で追いかけていくことで最初にあげた3つの質問に対する答えが導き出されていく。その答えはここには書きません。もし興味をもたれた方がいたらぜひこの本を手にとって見てください。