参議怪死ス 明治四年、広沢真臣暗殺異聞(ISBN:4575235121)

参議怪死ス
翔田寛

出版社 双葉社
発売日 2004.12
価格  ¥ 1,890(¥ 1,800)
ISBN  4575235121

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 明治四年、維新なるもまだまだ世情不安定な時代、有力な参議が自宅で殺される。少し調べてみると、広沢真臣と言う参議が実在し暗殺されたがその犯人や事件の背景は明らかになっていないことは事実のようだ。この謎の事件に対する作者が示す一つの解釈とも言えるが本作品は小説なのでその解釈が当たっているかどうかは問題ではない。では、小説として面白かったかというとなかなかよかったと思う。広沢真臣以外にも多くのの政府高官が次々暗殺される。また、文明開化と言いながら近代とはまだ言えず前時代の名残を色濃く残す時代背景をうまく小説に織り込んでいる。著者のこれまでに発表された作品も同じような時代を舞台にしているよう。機会を見て手に取ってみたい。