逆学歴差別?

懲戒免職大卒差別か 青森・バス運転士学歴“過少申告”
 中・高卒者に採用を限定している青森市営バス運転士をめぐって、同市は大卒・短大卒だったことが発覚した30―40代の男性運転士3人を昨年10月と今月、懲戒免職とした。大卒では運転士になれないため、3人はいずれも学歴を「過少申告」していた。解雇に対し、市民の反応は「逆差別だ」「いや妥当」と真っ二つ。背景には、全国最悪レベルが続く青森県の就職事情も垣間見える。(中略)
 しかし、市は「学歴を隠して合格したため、本来合格すべき中高卒者が落ちた」(中川覚人事課長)との根拠で「懲戒免職は当然」とする。千葉委員長も「試験制度見直しなどの議論はあってしかるべきだが、現在ある要項を無視して『裏』から入ろうとするのは許されない」との見方だ。  労働問題に詳しい東大社会科学研究所の水町勇一郎助教授(労働法)は「中・高卒者の採用を増やすという雇用政策上の要請と、職業選択の自由の兼ね合いが問題。一般的に学歴が上がればチャンスが増えるのに、大学に行ったことで逆に不利益を被っている。学歴の過少申告とのバランスからみて、懲戒免職という重い処分に疑問は残る」と話している。(後略)*1

 解雇される3人の内最高齢の方は大卒43歳だそうで、20年前後、後の二人も30歳代なら10年前後キャリアがあることになる。市の言い分もわからないではない。しかし”時効”という言葉がふさわしいかどうかよくわからないがそれだけのキャリアがある人たちを”入社以前”の学歴詐称で懲戒解雇するのは個人的には厳しすぎる処分だと思う。

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