崩れる日 なに思う〜病葉流れて(3)(ISBN:4093791538)

崩れる日なにおもう
白川道

出版社 小学館
発売日 2004.09
価格  ¥ 2,100(¥ 2,000)
ISBN  4093791538

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 すっかりご無沙汰して前作読了からえらく間を空けてしまったが、しっかり楽しんで読ませてもらった。大学卒業後、舞台は大阪へ。主人公梨田はある家電メーカー(読めばすぐにわかるがモデルは三洋電機)に就職するが彼に勤め人など務まろうはずもなくすぐにやめてしまう。前半は麻雀、後半は先物取引。どちらも僕には縁のない世界だが(そのため文中に書かれた牌符も先物の仕組みもよくわからないまま読み進めた)手に汗握る迫力はさすが。これが自伝的小説というのだから、どこまでが事実でどこからがフィクションか判断はつかないが思わずぞくぞくっとしてしまう。
 先に書いたとおり舞台も東京から大阪に移り完全に独立した作品としても楽しめるが改めて三部作と執筆順からは逆になるがさらにその後日談でもある”流星たちの宴”(ISBN:4101422214)を通して一気読みしたくなった。