改革の急先鋒は巨人?

はてなプロ野球’04

巨人「満員御礼」継続ピンチ
 巨人の桃井恒和球団社長は27日、来季から東京ドームでの主催試合の観客動員数について「細かい数字までは難しいが、実数に近い数字を発表したい」との意向を明らかにした。
 巨人は今季、東京ドームで行われた主催全62試合で満員観衆の5万5000人と発表したが、人気カードの阪神戦以外は2階席を中心に空席の目立つ試合が多く、球団発表数が疑問視され続けていた。
 テレビ視聴率が低下するなど、巨人の人気に陰りが出始めている。桃井社長は「痛みを伴うが、現実を直視してフロント、選手が一体となり球場にお客さんを呼ぶ努力をしなければいけない」と決意を新たにした。(後略)

 少し前には巨人清武球団代表が宮崎のキャンプ地を視察し、ホークスのキャンプ地を参考にファンともっと交流できるようにする必要があるという記事が出たり*1、滝鼻オーナーと楽天三木谷社長と2時間を越える会談をした(記事では密会と書かれていたが)なんて記事も出ていた。*2(しかし、球団のオーナーと代表と社長がそれぞれ別々にいるってのはどんなもんだろう)
(読売・報知を除く)スポーツマスコミは巨人を守旧派の象徴として楽天ソフトバンクに対峙する悪役を演じさせたいんだろうが、既存10チームの関係者の中で一番危機感を持って何とかしようと思っているのはおそらく巨人の関係者だと思う。以前にも書いたが*3なんのかんの言いながらプロ野球の将来に危機感を持ち独自の新しいプロ野球のビジョンを明確に持っていたのはナベツネくらいのもんだった。ただそのビジョンの方向性と強引なやり方が世間の支持をえられなかっただけで、他の球団関係者はそれに追随していただけだった。もちろん僕は2リーグ12球団を支持するがそれだって言葉を変えれば問題を先送りにし現状維持を図っただけともいえる。
 楽天ソフトバンクがいくら実数を発表するといっても他球団は無視を決め込んだかもしれないが巨人が(この記事からはどこまで正確に発表するのかまだわからないが)実数を発表するといえば他球団の中にも追随するところが出てくるだろう。実数を発表することでプロ野球界がどのような状態にあるのか明確になるしそうしないと改革も進まない。プロ野球の現状に危機感を持つのなら(視聴率が下がっているということはスポーツ紙の売り上げも下がっていると思うんだけどそうじゃないんだろうか)改革の第一歩として歓迎すべき球団社長の発言に”「満員御礼」継続ピンチ”なんて見出しをつけているようではスポーツ紙が持つ危機感はまだまだ甘いと思わざるを得ない。