ナベツネは1リーグ制を望んでいるのか?

 僕の記憶が間違っていなければナベツネの恫喝発言、当初は一リーグではなく”新リーグ結成だ”だったと思う。つまり、”オレの言うことを聞く奴(チーム)だけで新リーグを結成するから残ったチームは巨人抜きのリーグでも何でも結成してやればいい、巨人抜きでやれるモノやらやってみろ”
 この新リーグと残ったリーグがオールスターや日本シリーズをやるつもりでいたかどうかは別にして2リーグ制を想定していたんではないか。それがバブル崩壊後FAだ逆指名だ、メジャーだと言っている間に選手の年俸だけがどんどん高騰してしまい、巨人抜きでもやるなんて気概を見せるチームはなく(元々無かったという話もあるが)巨人に追随するチームと経営を放棄するチームが出来てしまった。
 単純に比較できないがJリーグがチーム数を増やしていく中、チーム数は50年間変わりもせず、視聴率は低下傾向、東京ドームは満員を発表し続けているが空席が目立つのは明らか。ナベツネが考える”巨人さえ強ければいい”ってのはそれだけじゃなくて”巨人さえ強ければ、視聴率も回復するし東京ドームも満員になる、その結果讀賣グループ全体が成長する”ではなかったか。そのつもりでがんばってよけいなことを次々発言した結果チーム数もリーグ数も減ってしまう今の現状、本当にナベツネが望んでいたプロ野球の理想型なんだろうか。
とここまで書いたところでshachiさん処経由でナベツネの発言を知る。

巨人渡辺オーナー「巨人本位では沈没」
(前略) 渡辺オーナーはこの日、近鉄本社の山口昌紀社長と会談したことを認めた後、セ・リーグの一部オーナーに、近鉄オリックスの合併はパ・リーグの問題とする意見があることを明かした。「おれはセの人間だから、セの利益も考えてあげないといけないが、巨人本位、セ本位では野球界全体が沈没してしまう」と力説した。(後略)

 今更、たらればを言っても仕方がないが近鉄ネーミングライツを認めていれば(手を挙げる企業があったかどうかは分からないけど)近鉄内部、あるいはパリーグの中だけですんでいたかも知れない問題が球界全体に広がってしまった。
 アンチナベツネの急先鋒と思われていた宮内オリックスオーナーから”お望み通り、近鉄は潰してあげましたよ、次はあなたの手腕を見せてもらいましょう”と下駄を預けられてしまった。
 さて、ナベツネはどう対応するつもりなんだろう。