海は見ていた*2


山本周五郎原作、黒澤明が残した脚本を熊井啓が監督、とまぁ前評判をいろいろ聞いていた作品。劇場では見逃していたがCATVチャンネルNECOで放送されていたのを拝見。
 前置きが長くなったが遠野凪子、清水美佐を目当てに見たのは内緒だ。
原作は山本周五郎の短編2編、でこの映画も前半と後半ではっきりと分かれている。見事に別作品になっていてそこの切れ目でまずは違和感を感じる。
 前半はいかにもありがちなお侍とお女郎の悲恋話。ありがちすぎてつっこみの入れようもない。
 後半もお女郎と客の話。と言っても侍ではなくどうしようもないヤクザモノ。でここにCGを駆使したらしい(?)大雨と洪水が絡んでくるんだけどこの絡みもよく分からない。なんだろうなぁ、一言で言えば”薄っぺら”、何にも残らない映画。
 あえて見所をあげれば、嵐の中、永瀬正敏奥田瑛二に向かっていくシーンで見せた迫力。あの迫力はよかった。
 後、この記事を書くのにこの映画のことをいろいろ検索して知ったが遠野凪子って子役時代(本名の青木秋美を名乗っていたそう)相米慎二監督の”お引っ越し”に出ていたんですね。全然知りませんでした。今度改めて見直してみよう。