カンゾー先生

chomo2004-02-23

日本映画専門チャンネルにて拝見。麻生久美子につられてみたがなかなかよかった。彼女この作品がてっきりデビュー作だと思っていましたが違ったんですね。舞台は昭和20年太平洋戦争末期の瀬戸内の田舎町、常に鞄を持って走り回っているカンゾー先生柄本明主演。彼の必死さが伝わるが妙な緊張感が無く田舎町の雰囲気にあった演技がよかった。後半、脱走したオランダ兵捕虜との絡みあたりから反戦色が強くなりすぎて少し鼻についたのが残念。前半のように終戦末期の田舎町の日常をそのまま表現しても十分に反戦メッセージは伝わったのでは。見終わった後で調べてみると本来この作品、三國連太郎主演の予定が膝の調子が悪く急遽降板。(上にも書いたが島中を走っているシーンが多いので足が悪いと演じるのは難しい)元々外科医役だった柄本が急遽主役を演じることになったとか。三國連太郎が演じていればどうなったか不明だがとても急遽代役になったとはとても思えない主役ぶりだった。で、当初柄本が演じる予定の外科医役は世良公則が演じているんだけどこれもいい。主役が柄本から三國に変わったモノは何となく想像できるが外科医が世良から柄本に変わったモノはちょっと想像できない。もちろん、お目当ての麻生久美子もよかった。ほとんどすっぴん日焼けたっぷりの田舎娘役は今となってはもうできないだろうから。