サッカーという名の戦争〜日本代表、外交交渉の裏舞台

サッカーという名の戦争―日本代表、外交交渉の裏舞台

　まずお断りをしないと行けないのが実はほとんどサッカーを見ないと言うこと。せいぜいスポーツニュースで結果を見る程度。
従って本文中に紹介されている数々の試合のことが全くわからない。熱心なサッカーファンであればテレビで見ていた、
あるいは実際にスタジアムに足を運び生で見ていたあの試合の裏側ではこんなことがあったのかと思いながら読んでいくんだろうが
残念ながら僕にはそういうことは全くなかった。
　しかしにもかかわらずこの本はおもしろい。本書の副題に”外交交渉”とあるが本当にしっかりとした方針を持ってそれを実現するための交渉ができる人でないとキックオフ前に負けが決まってしまうぐらいその交渉の重要性がよくわかる。
　一般的に日本人は自己主張が弱く外国人との交渉が弱腰だとか苦手だとか言われることが多いと思うが五分以上に渡り合えた交渉履歴がココにたっぷり記されている。
　アメリカという絶対的な宗主国のいる野球とサッカーを一概に比べられないが彼がいればWBCであんなに何試合も韓国戦
が組まれるようなことはなかったのではとまで思えてしまう。サッカーに興味のない人も絶対に読んだ方がいいですよ。本当に。