原田宏二
講談社 (2005.3)
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北海道警察裏金疑惑について自ら告白会見を行った原田宏二氏による著作。自らが関わったあるいは見聞きしてきた
北海道警察が長年にわたって行ってきた裏金作りの仕組みや警察内部の事情について赤裸々に書き記している。残念ながら原田氏の個人的な体験に基づくものにどうしてもとどまってしまう。原田氏は釧路方面本部長にまで上り詰めた方であるが警察を退職したのは1995年。
北海道警察側とすれば原田氏が書きまた述べていることは過去のこととして葬り去りたいであろう。ただ、彼の元に集まる
内部告発を見れば今でも同じようなことは続いており、警察側は何とか時間の経過とともに風化させたいという意識が見え隠れする。正直言って読んでいて気分のいいものではなくあきれてものも言えなくなり読み進めていくのもいやになる話ばかりだが、警察内部の不正腐敗へのメスは未だ入ったばかり。また北海道にとどまらず全国各地に飛び火するこの問題を忘れずにいるためにも一人でも多くの人が手に取るべき本。