意図的ではないかも知れないが

 ZAKZAKの”運転士、異常行動“ゲーム脳”の特徴 ”*1なんて見出しは問題外だが、 今回の尼ケ崎の列車転覆事故、運転手の個人的資質に責任を転嫁しようとしているような気がして仕方がない。
 一方で

尼崎脱線事故:なぜ起きた? 脱線のメカニズムを推測
 (前略)次の尼崎駅では、運行本数の多い東海道線と合流する。かなりの速度で急カーブに入ったとみられる理由について、同僚社員は「遅れを取り戻そうと、速度オーバーしたのだろうか」とみる。背景に、JR西日本の電車遅延に対する厳しい姿勢を指摘する声もある。
 高見運転士は昨年6月、片町線下狛駅で100メートルものオーバーランをした。運転士業務から外され、約半月間の社内教育受講を命じられ、手当の一部もカットされた。(中略)
 関係者によると、JR西日本は内規で、運転士の責任で運行が遅れた場合、減給などの処分を規定している。一方、JR東日本は、遅延の際の処分について特に規定は設けていない。JR西日本関係者は「私鉄との競合が激しいため、関西は遅延に厳しい」と話す。(中略)西労組幹部は、高見運転士の健康状態について「持病や体調悪化などの情報はない」と言うが、あるJR関係者は「オーバーランを繰り返しており、高見運転士の健康状態についてもきちんと調べるべきだ」と主張する。03年2月にJR山陽新幹線岡山駅で、所定の停止位置手前で車両が緊急停車。この運転士が重度の「睡眠時無呼吸症候群」で、居眠り運転が原因だったことなどを踏まえての指摘だ。(後略)

なんて指摘があるわけで。更に

尼崎脱線事故:事故前の2週間 1秒単位で遅延調査実施
 (前略)JR西日本大阪支社が事故前の2週間、JR尼崎駅発着の全列車について1秒単位で遅延状況を把握する調査を実施していたことが関係者の証言でわかった。今回の事故を巡っては、運転士が遅れを取り戻すため、制限速度を超えるスピードを出していた可能性が出ている。同社は今月、「列車の遅れはお客様の信頼を裏切る」と書いた内部文書を全社員に配っており、「安全より経営優先という誤解を招く」との批判がさらに強まりそうだ。(後略)

なんて記事も出ている。”粉砕痕”もこうしてみると言い訳の一つなのかも知れない。