玉川美穂子のやりたい放題!〜浪曲春一番 於 浅草木馬亭

昨日は帰ってばたんキュー<表現が古いね、だったので一日遅れの報告になりますが(しかも相変わらずカテゴリーわけが変なのはご勘弁)
 6月のクラクラ寄席*1への出演をお願いしている浪曲玉川美穂子さんの初めての独演会。お願いしておいて言うのもなんだがいったいどれくらいのお客様が来るのか全く予想もつかないまま会場に向かうとなんと大入り満員。

 元は由井正雪の乱として知られる慶安太平記からの一編ながら由井正雪も丸橋忠弥も出てこず、紀州候の部下、牧野弥右衛門が江戸城将軍拝謁の場で荒馬を乗りこなすと言う話。満員のお客様に上がったのか出だしちょっとつまずいたような気がしたが、そこはすぐに持ち前の迫力でカバー。荒馬が人のように話すシーンが特に面白い。

 で、今度は曲師三人(元々美穂子さん曲師としてこの世界に入っていた)そろって合奏(っていうのかな)。その後、わきテーブル(正式にはなんと言うか知らないけれど)を前に出して以前浪花節JAZZ相思相愛ライブ*2でも伺った”安中草三郎 表題付け”を一節。

 で、ゲストのベテラン浪曲澤孝子さんの舞台。芸暦50年だそうで、その迫力はすごい。普段僕がよく聞く落語でベテランの芸とはまた違ったまさにど迫力の芸。曲師、佐藤貴美江さんの妙な色っぽさがまたいいんだわ。

 初めての独演会、ゲストにど迫力の芸を目の前でやられた後はやりにくいだろうなぁと思ったがこちらは、これも前回さわりだけ聞いた「浪曲シンデレラ」(今回は入場の際にいただいたプログラムにすべての演題が出ていたので、雪おんなを聞いて急遽というわけではないんですけど。)昨年、残念ながら結局一度も伺えなかった美穂子さんの師匠、玉川福太郎の連続読み「徹底天保水滸伝」のプロデュースも美穂子さんだったそうだが*3。先のしゃみしゃみいずも含めて企画力に優れているところをこの話を聴いて改めて実感。
 6月のクラクラ寄席もきっと面白くなること間違いなし。今回もベテランの味を利かせてくれた沢村豊子師匠が曲師を勤めてくれますよ。残念ながらクラクラ寄席の会場は今回の木馬亭の舞台よりも狭いので、気になる人は即予約だ。詳しくは上のリンクからどうぞ。