第四回・扇治の道も一歩から於池袋演芸場*2
普段落語会などでおつきあいさせて頂いている漫画家のなかむら治彦さん*1が尾張家はじめの名前で書いた新作落語を扇治師匠が演じると言うことで足を運ぶ。
普段仙三郎社中で見ることの多い太神楽、仙一さんひとりで演じるのを見るのは初めて。後見役がいないので五階茶碗など積み上げながら自分で次の道具を手元に寄せるのは帰って大変そう。
”無責任息子”、(おそらく)初演と言うこともあって少々長く感じたがよくできた楽しい作品だと思う。やり方によって長くも短くも出来るし演じる噺家さんによっていろいろ入れ替えの聞く噺だと思うので扇治さん以外にも幅広く受け入れられる噺になるのではないかな。楽しみ楽しみ。
公開稽古では客席最前列に座っていた扇治師匠ごひいきのお医者さんも扇治さん遊一さんに混じって参加したのだがこの方が一番うまかった。手ぬぐいを使ったバランス芸や紙風船を使った傘の回し訳など太神楽手始めの稽古はこういうところからはじめるんだなぁと言うのがよく分かった。
で、最後は火事息子。末広亭10日間トリの後ということもあって頂いたプログラムにもあったが少しお疲れかなぁという気もした。でも最後はたっぷりじっくりいい話を聞かせてもらった。扇治師匠の優しいお人柄がよく出ている。扇治師匠を聴くのは実は久しぶりだったんだけど足を運んでよかった。