夏の庭〜The Friends

に原作本を再読したが改めて映画の方もビデオで拝見。
細部に原作と異なる点も見受けられるが雰囲気はよく伝わっている。舞台は神戸に移されているがそれに対する違和感はない。
テーマは原作と同じ一人暮らしの老人と子供たちの交流。といってもべたべたした暑苦しい交流ではない。決して冷めた関係ではなく絆を深めたと思うんだけど。このあたりは演出の妙か。おかげで戸田菜穂の熱演が却って浮いてしまっている。それに対して三國連太郎はさすが。さらにすごいのが淡島千景。出番はそう多くないしやや痴呆が入った老女という設定。従って出番の多くはぼーっと座っているだけなのだけど最後の最後で見せてくれた。そのシーンが映画のクライマックス、じーんと来てしまった。まだDVDにはなっていないようだ。残念。